2017年12月18日 (月)

CreamのWheels Of Fire が清々しいほどニセレゾな件

192kHzを44.1kHzにダウンコンバートした。
Whiteroom

この通り、全く同じ波形が現れた。
CDを192kHzにコンバートして、スキマは全部0が入ってる品物と判明。
ここまで凄まじいニセレゾは初めてお目に掛かった。
上位から順にダウンコンバートしていくと、少しずつ変化が見られるのが普通だが、これのばあいはまったくのCDであり、44.1kHzであり、16bitである。

ここまでされると清々しい。
スペクトログラムでも22kHzでカットされており、CD品質であることが確認できた。
凄まじい。
moraで購入したが、完全に詐欺だこれ。ビックリである。

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2017年12月 9日 (土)

ハイレゾのブラインドテストは、全部ハイレゾに聞こえる件。

NTTコミュニケーション科学基礎研究所の錯聴に関する記事は、ハイレゾの聞こえに関する分かりやすいヒントになる。
今回は、良くハイレゾとCDを区別させるブラインドテストに疑問を感じている件。

結論からいうと、同時にハイレゾとCDを聞くと、どちらを聞いても良い方の音に聞こえてしまう。ということ。
だが、それはハイレゾに意味がないと言う意味ではない。高音質な音源を脳が憶え、そうではない音源に対して補正を掛けてくれていると言う意味だ。

ブラインドでテストした場合、複数回聞くと音が脳に補完されてしまい、「結局何を聞いてもいい音」になる。
聞けば聞くほど、強固に脳が補完するため、結果は逆に混じってしまう。二重検盲にしようが、記憶と照らし合わせて良い方の音を脳が見本にしてしまい全部ハイレゾに聞こえる結果になる。

エンジニアや音楽家を対象にした試験が良く引き合いに出されるが、判別できなくなることをもって「ハイレゾは無意味」と言う結論にしたがる事が多い。
だが、エンジニアや音楽家は脳に高音質な引き出しがたくさんあるのだから、補完現象は常人よりも強く起こるのだからまったく判別できなくなるのは当然だと考える。
ブラインドテスト自体が音響心理や脳科学、耳科学からみるとひどく非科学的。処置が時間軸でまざってしまっている。エビデンスグレードは4~6と言ったところで、どちらかというと「一部の専門家がそう言ってる」レベル6に該当してしまうだろう。

脳で起こっている出来事に関しては、上記NTTコミュニケーション科学基礎研究所は錯聴一覧もあり、非常に便利なサイトで、参考文献も載っているため、使い勝手が良い。

話は飛ぶが、言葉の聞こえでは、聞こえにくい、あるいは聞こえない環境にあっても脳は何回か同じ事を聞いたり、イントネーションをくっきりさせるなどの補足情報から聞こえている状態と同じ音声を作り出す。
環境音の中では日常的に行われており、ボーッとしていたり疲れていると聞きこぼしが増えるのはこう言った補完が行われにくくなるからだ。

音楽でも同じ事が起こる。鼓膜から入ってきた情報と、脳に蓄積された情報が突き合わされて音楽となる。

この記事で説明されている、連続聴効果だが音楽では圧縮音源はもちろん、マスタリングでも多用されている。
そもそもPCMでは、空気の震えの押し引きではなく、一定の時間ごとに波形を指定してデータを組み立てている。0.000022秒ごとに1回、周波数を決めて次はこれ、次はこれと固定値を当てはめ続けている。
単音では人の耳が連続音として聞こえる周期よりも細かく出来そうだが、音数が増えてくるとそうも行かない。
、ダイナミックレンジを稼ぐために、似た周波数の楽器をミキシングで落としたり、ソフトウェアで波形分布を調整するのは圧縮そのものと言える。

波形とスペクトログラムは相関している。
Photo

スペクトログラムと波形を見ながらの編集も可能だと一瞬思ってしまうが、人力では気が遠くなるほど一マスが小さいことや、それを解析する意味があるのかどうかよく判らない。
ソフトウェアが相関関係を判断して振り分ける方が合理的で、それがコンプレッサやで、それがコンプレッサやマキシマイザをかけたり、いっそ高サンプリングレートなものをダウンコンバートした音源なんだろうとも思う。

それで、結局そうやって音質がよくなってくるとどんどん脳はいい音を蓄えていって、柔軟に補完する。
いい音を聞けば聞くほど、脳に情報が貯まって古いものでもいい音になっていく。
そう言う意味で聞き手にも作り手にもハイレゾには意味がある。

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2017年12月 6日 (水)

ハイレゾを44.1kHzにダウンコンバートしてみる。

TASCAMのHi-Reseditorで、ハイレゾをCD音質に変換したものを作成。
その上で音響分析をしてみた。
それで……波形分析で驚きの結果がえられた!

Iron Maiden のcaught somewhere in time の製品版CDが上で、ハイレゾが下。
Cd441


これはハイレゾを44.1kHzに変換した波形との比較だ。

96to441


一目でわかるが、波形の目視でさえどちらがどちらと見分けることが出来ず、音質も差が分かるレベルではない。


次に、ハイレゾの中でも波形がギチギチに詰め込まれているEarth Wind &fire のfantasyをハイレゾから44.1kHzに変換してみる。
Fantasycomp

こちらはグラフを対数にしたりすると差が視覚的に差が分かる、と言う程度だが違いが物理的に存在することが見て取れる。
だが、聴感上どうかというとハイレゾとダウンコンバートの間に優位な差は認められなかった。楽器が多く重なったとき入りきれなかった小さな片隅のパートが途切れ途切れになっているなど、元曲を相当に聞き込んでいないと頭が認識しなくて、そのせいで聞こえない事が多い、というレベルの差だった。


こうしてみると80年代の製品盤CDからは、音量や波形の大きさは正しく進化しており、明確に解像度があがっているが、ハイレゾの製品でCDにすっぽり収まるマスタリングをしてしまっているものも多く存在し、44.1kHzと波形レベルで同じ音がするから恐ろしい。詐欺だ。
一方でハイレゾを買ってダウンサンプリングすると、過去のマスターで収録されたCDよりも情報量が確実に多い。
これは、今後段階的に何度も同じ曲を買わせる作戦な気がしてしかたがない。
買う側の防衛戦略としては、波形を目視で確認して聴感ではなく、詐欺レゾを切り捨てるということをしていきたい。

と言うわけで、ハイレゾについては、波形を目で見てからじゃないと買うようなものではないことが分かってきた。

ライターやオーディオマニアの話は、聞こえない超音波を強固にイメージすることで生じる「連続聴効果」や、「多義的知覚」にちかい補完をしてしまうため参考にはならない。
聴覚は入力に対して脳が補完するので、ブラインドテストは医学的な視点で十分に科学的ではないと思っている。
ブラインドにしたところで、波形が似通ってしまえば脳が両方を同じ音に補完してしまう。


波形を見せもしない売り方については非難したい。

とは言え、ハイレゾ化を期にCD時代のインチキマスターをCDの器を活かしたマスタリングに作り直されたソースが増えているとも言えるので、その部分だけは歓迎だが、そこに合理的でない値段がついていることに頸を傾げざるをえない。

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2017年11月30日 (木)

DSDをPCMに変換する

DSDの11.2MHzをPCMの384kHzに変換してみた。
moraの無料音源で、サティ・ジムノペディ第一番。スマホのmoraアプリからダウンロードして、PCにバックアップしたものを変換した。

DSDのまま(dfsのまま)解析する事が出来ないので、PCMに変換してみることにした。
この段階で疎密波としての情報は失われて波形情報になってしまうが、今回は

・384kHz
・44.1kHz
に変換。
波形を、同じデータから同じ部分で、同じくらいのスケールで比較することで情報量がどれくらい間引かれるのかを比較してみた。

実際の波形がこれだ。
Dsdpcm441384

見ての通り、振幅情報はCDのサンプルレートとPCMの上限では圧倒的な差が見られる。

ただし、カーブ自体が非常に似通っているため、これってオーバーサンプリングや、1bitDACで積分したら、おそらくまったく区別がつかないのではないかと思ってしまう。
無料のサンプルとしては、こう言ったピアノ単体などは、波形が単純にならざるを得ないし、音が重なりにくいため、PCMの弱点は出にくく、DSDとの差はほとんど出ないのではないだろうか?

もっと複雑な構成と、音数の多く音圧もギリギリを攻めてくるようなプログレッシブロックや、最近のメタルなどの法がもっと簡単にCDの限界は突破しやすいと思う。
音圧や振幅に余裕があるソースを聞き比べても、おそらく判別できない。

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2017年11月20日 (月)

ハイレゾをきいてみて

よく、CDの音質で人間の耳はもう判別できない。ハイレゾは無意味。という話を聞く。
しかし。乱暴ではないかと思う。

記録された情報から波形のリニアリティの補完は16bitの階調からからでも可能だ。それこそ全くのリニアに近い復調も可能だろう。レコードに刻まれた情報以上に音色は正確だろう。ビット深度が何ビットだろうが、いまのDACは32bitやら24bitやらに復元してしまうし、オーバーサンプリングされて入力信号に対する見かけ上のサンプリングレートは数MHzだ。
単音の比較でハイレゾとCDをどうのこうのという意味は全く無いのではないかと思う。同じ音が出てくるだけだ。


アナログとCD、アナログの法が心地よくいい音がするとか、CDの方が音が良いとか色々言われている。
これは売ってる音源がもうこれ以上音が良くならない、という前提で言われているのではないかという気がする。

で、

アナログレコードの情報が現実の音声を忠実に記録できる。とか、デジタルメディアが進歩しきった。

というとそれは違うだろう。
デジタル機器であり、基本的には同じ技術を土台にする補聴器のような医療機器では、S/Nが90dBでは到底足りない。単純な出力ではアナログの方が情報量が多いのは、アナログ補聴器とデジタル補聴器を両方同じ場所で聞いてみるとわかる。

補聴器では、耳に必要な情報は雑音や微小音をしっかりと拾った上で必要な聴覚心理的な振り分けをする(捨てる)。だから、16bitではだめだし、元データのリニアリティや時間解像度が低いとプロセッサに回す情報が少なくなってしまう。
補聴器や人工内耳の仕様書でサンプリングレートやオーバーサンプリング倍数、ノイズ遮断特性などが書かれたものは入手困難だが、その辺のデジタル機器でマイクから自声を拾ってビットレートやサンプリング周波数を変えて解析してみると44.1kHzが意外とタイトに入力されているということに簡単に気づくことが出来、騒音や連続音の同時入力などの外乱に弱いことにも気づく。デジタルの限界はかんたんに確かめられる。

アナログ盤はそもそもS/N比が60dBと言われている。同じように聞こえているにはそのように加工されているからだろう。
CDとレコードだと、同等だとかレコードの音の方が良いと言われてしまう訳は、単に記録される段階で同じようなマスターが使用されるからだろう。単音や純音の比較で1000倍の音圧差があるとしても、マルチトラックで複合音である音楽では一音一音を90dBのSN比で記録することが出来ないことは容易に想像できる。

実際に同じ曲の複数のマスタリングのものをきいてみたら、CDがアナログとなんか違う。ということがよく判る。
これは、綺麗に聞こえるかどうか、ということはあまり関係がなく、脳が色んな音を認識しているかどうかと言う事であって、音色どうのこうの、音質どうのこうのは関係がない。

例えば、同じ年代と思われるマスタリングの「fantasy」。アースの「宇宙のファンタジー」をきいてみる。
AppleMusicできくことが出来る最近のマスターっぽいヤツと、moraで手に入るハイレゾを主観だけで聞き比べると、単純に気づくのは主旋律以外の楽器の音が淡々と鳴り続け、小さくなったり消えにくいという事が分かったりする。


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実際のfantasyのハイレゾの波形は右のグラフで、左側は別の曲だがCDの音源だが、ハイレゾはどのようなものかというと元のデータが横軸に(時間軸に)たくさん入っている。というだけの話で、それが延々バックで鳴ってる。というだけの現象と言う事も出来る。
ハイレゾは音が良い。というのは誤りで、ハイレゾは同時に音がたくさんはいるよね。というだけの話だ。
マスタリングやミキシングで、主旋律以外の音を削ったりミュートして音圧を稼ぐ、というのを良く目にするが、それが軽減しているだけということもできる。

と、言う事は、アナログ盤ではどうなるか、というと、縦波がマイクの振動に対してリニアに、もっと細かく入るというわけで、同時になっている音がさらにたくさん入る。という現象が起こるだけだ。アナログ時代のエンジニアはおそらくノイズやいらない音を消してマスタリングしていたのだろう。
当時のアナログ盤をきくと、普通にバックの楽器がさらに淡々と、ビッグバンドらしく鳴るので単純に緻密に聞こえる。当然S/N比は低いはずだが、大きな音で主旋律が鳴っている限り、そう言うことには脳は気づきにくい様だ。マスキングも複合的に起こっている。


さらにフォーマットの音圧いっぱいに収録されたソースで解析してみると、音楽は結構小さく薄い成分で構成されていることが分かると思う。意外とスカスカなのだ。CDの限界は思ったよりも小さくて、その器の大きさには一般的なバンド構成とマッチしていて音質や情報量の欠落に気づきにくいとも言える。
それだけに、ボーカル、ギター、ベース、ドラム、ピアノ。くらいの構成だと、ハイレゾと比較したとき、意図的にマスターの情報量を増やさない限りは全く同じ物に聞こえることだってあると言う事もある。

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これはCDとハイレゾの同じ曲の同じ部分の波形だ。
聞いて区別できる人類は居ないと思うほどまったく同じ物に聞こえるのだが、波形を見るとハイレゾの方はクリッピングしないようにちょっと小さめに入っている。
波形自体が細かく入っているため、ハイレゾに昔のマスターを使って、ダイナミックレンジを大きく取ってみたというような物になっている。高いのでこういう風に売られていると不愉快だ。

この手のマスタリングをハイレゾのメディアに収録しようとするからおかしな事になる。
より高い解像度や多重音や合成音を収録出来るところに16bit向けに作ったソースを入れたって16bit向けの音で再生されるだけだ。
ただし、音楽のような限定された音源から各音の解像度が高い完成品を作ることは出来るわけで、バックバンドの音をより鮮明に収録しても良いと思う。ハイレゾの価格はマスタリングに金を払っているのだから、CD向けの音源を音量だけ変えて入れることだけはやめて欲しい。ミキシングからやり直してほしい頼むから。

その辺を承知してハイレゾを購入しないと、手抜きのマスターからCDと同じ音が出てきて腹が立つのは間違いない。
良くリサーチしてから購入して、普段の曲は頻繁に新しいものに入れ替わるAppleMusicを活用するのが賢いかもしれない。

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