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2017年12月 9日 (土)

ハイレゾのブラインドテストは、全部ハイレゾに聞こえる件。

NTTコミュニケーション科学基礎研究所の錯聴に関する記事は、ハイレゾの聞こえに関する分かりやすいヒントになる。
今回は、良くハイレゾとCDを区別させるブラインドテストに疑問を感じている件。

結論からいうと、同時にハイレゾとCDを聞くと、どちらを聞いても良い方の音に聞こえてしまう。ということ。
だが、それはハイレゾに意味がないと言う意味ではない。高音質な音源を脳が憶え、そうではない音源に対して補正を掛けてくれていると言う意味だ。

ブラインドでテストした場合、複数回聞くと音が脳に補完されてしまい、「結局何を聞いてもいい音」になる。
聞けば聞くほど、強固に脳が補完するため、結果は逆に混じってしまう。二重検盲にしようが、記憶と照らし合わせて良い方の音を脳が見本にしてしまい全部ハイレゾに聞こえる結果になる。

エンジニアや音楽家を対象にした試験が良く引き合いに出されるが、判別できなくなることをもって「ハイレゾは無意味」と言う結論にしたがる事が多い。
だが、エンジニアや音楽家は脳に高音質な引き出しがたくさんあるのだから、補完現象は常人よりも強く起こるのだからまったく判別できなくなるのは当然だと考える。
ブラインドテスト自体が音響心理や脳科学、耳科学からみるとひどく非科学的。処置が時間軸でまざってしまっている。エビデンスグレードは4~6と言ったところで、どちらかというと「一部の専門家がそう言ってる」レベル6に該当してしまうだろう。

脳で起こっている出来事に関しては、上記NTTコミュニケーション科学基礎研究所は錯聴一覧もあり、非常に便利なサイトで、参考文献も載っているため、使い勝手が良い。

話は飛ぶが、言葉の聞こえでは、聞こえにくい、あるいは聞こえない環境にあっても脳は何回か同じ事を聞いたり、イントネーションをくっきりさせるなどの補足情報から聞こえている状態と同じ音声を作り出す。
環境音の中では日常的に行われており、ボーッとしていたり疲れていると聞きこぼしが増えるのはこう言った補完が行われにくくなるからだ。

音楽でも同じ事が起こる。鼓膜から入ってきた情報と、脳に蓄積された情報が突き合わされて音楽となる。

この記事で説明されている、連続聴効果だが音楽では圧縮音源はもちろん、マスタリングでも多用されている。
そもそもPCMでは、空気の震えの押し引きではなく、一定の時間ごとに波形を指定してデータを組み立てている。0.000022秒ごとに1回、周波数を決めて次はこれ、次はこれと固定値を当てはめ続けている。
単音では人の耳が連続音として聞こえる周期よりも細かく出来そうだが、音数が増えてくるとそうも行かない。
、ダイナミックレンジを稼ぐために、似た周波数の楽器をミキシングで落としたり、ソフトウェアで波形分布を調整するのは圧縮そのものと言える。

波形とスペクトログラムは相関している。
Photo

スペクトログラムと波形を見ながらの編集も可能だと一瞬思ってしまうが、人力では気が遠くなるほど一マスが小さいことや、それを解析する意味があるのかどうかよく判らない。
ソフトウェアが相関関係を判断して振り分ける方が合理的で、それがコンプレッサやで、それがコンプレッサやマキシマイザをかけたり、いっそ高サンプリングレートなものをダウンコンバートした音源なんだろうとも思う。

それで、結局そうやって音質がよくなってくるとどんどん脳はいい音を蓄えていって、柔軟に補完する。
いい音を聞けば聞くほど、脳に情報が貯まって古いものでもいい音になっていく。
そう言う意味で聞き手にも作り手にもハイレゾには意味がある。

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コメント

脳が作っている、CDハイレゾどちらもいい音で聞こえるというのは、違いが耳能力では聞き取れていないってことですよね。

アタシは、スタジオ機材屋のレスロス社が自分とこで録音して公表しているCD仕様と、ハイレゾ仕様の両方のデータでブランインドやったことがあります。(ドラムとかフルートとかピアノとか弦楽合奏とか)順を変えて何度も繰り返しました。

結果ですが、いい音つまりクリアなハイがスッキリ伸びる音を確かに感知したのです。いい音の方。ところが、ふたを開けると、同じいい音の特長が聞こえるほうが変わっている。CDがいい音だったり、ハイレゾがいい音だったり。

つまり違いは脳が勝手に作っていたのです。いわば暗示だったんですね。
で、本格的なハイレゾ環境は作ってません。


とはいえ、STAX社にあったACCUPHASEのSACD素晴らしかった。ヘッドホンは同じ009なんですが、うちのアキュ社のDDPでは同じ音は出ませんね。仕様由来なのかなあ?とも思っています。が、コンサートの生音はうちのに近いけど。

投稿: gkrsnama | 2020年7月 3日 (金) 17時35分

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